お尻の穴である肛門(こうもん)を持っている全人類の方々へ
肛門が私たちの為にしてくれている役割を今一度見直して感謝したいですよね
本稿では肛門に焦点を当てることで、肛門が普段の我々の生活の中でどれだけ大切なものなのかをお伝えしていきたいと思います。
肛門への感謝フレーズ
肛門に日々の感謝と愛を込めて
- 老廃物を排泄してくれてありがとう
- 体内を綺麗に保ってくれてありがとう
- 不要な空気をおならとしてガス抜きしてくれてありがとう
- 圧力に耐えてくれてありがとう
- ウイルスや細菌から守ってくれてありがとう
- 便の状態で健康状態を知らせてくれてありがとう
肛門(肛門括約筋)のはたらきを知る
肛門には括約筋(かつやくきん)という筋肉があり、その筋肉が無意識に活躍してくれているからこそ、我々の便やオナラが外に漏れないようになっているのです。
直腸から下に続く部分は普通「肛門」と呼ばれますが、正確には肛門管(こうもんかん)と言います。
肛門管には二種類の括約筋があります。
- 内肛門括約筋(ないこうもんかつやくきん)
- 外肛門括約筋(がいこうもんかつやくきん)
これらが肛門菅の周囲を取り囲んでいます。
まずは、肛門括約筋が私たちの為にしてくれている役割をご紹介いたします。
内肛門括約筋の役割
内肛門括約筋は、自分の意識では動かせない筋肉です。ここの筋肉は、私たちの意思とは全く関係ないところで、全て自律神経によって働きを調節してくれています。
私たちの肛門は、内肛門括約筋があることで常に一定の緊張を保ってくれているおかげで、普段全く意識していなくても便やオナラが外に漏れないように作用してくれているのです。
この筋肉のおかげで、寝ている間の無意識状態でも便やオナラが漏れないように防いでくれているのです。
外肛門括約筋の役割
一方、外肛門括約筋は内肛門括約筋と違って、自分の意思で締めたり緩めたりできる部位です。
内肛門括約筋の緊張に打ち勝って出てきた便を、外肛門括約筋の収縮で排泄をコントロールしてくれています。
この筋肉があるおかげで私たちは毎日トイレをスムーズに行うことができるのです。
普段の肛門の役割を知る
筆者の話になりますが、実は数ヶ月前、肛門から菌が入ってしまいました。その結果、肛門の隣の部分から膿が出続けてしまうトンネルが出来てしまいました。いわゆる「痔瘻(ぢろう)」という病気になってしまいました。
病院では膿が出てくるトンネルを切除し、肛門括約筋を切って縫い合わせるという手術を行いました。術後は入院したのですが、その間はお尻が痛む日々の連続でした。
その時、改めて肛門を怪我(?)すると、日常生活の何気ない行動がお尻に響き痛み、こんなにも生活が不自由になるんだということを実感しました。
今までは意識しませんでしたが、何気なく行う日常の動作で肛門が痛み、不自由に感じたことを挙げさせていただきます。
肛門が痛む動作としては
- 笑う
- くしゃみをする
- 咳をする
- 起きる
- 座る
- 立つ
- 歩く
- 便をする
- 鼻をかむ
などがありました。
「なぜお尻とは離れたところの動作で肛門が痛むのか?」
と言うのも、上記に挙げた動作というのは全て知らぬ間に肛門に力が入ってしまうからなのです。
今までは気づきませんでしたが、普段の何気ない動作は全て肛門にも力が加わっており、むしろ日々様々な力に耐え忍んでくれているのです。
その中で痔ろうという病気をしたことで、日常の当たり前の動作や仕草に肛門が敏感に感じることになり、日常生活でとても不便に感じることになりました。
入院中は上記の動作だけでも痛かったのですが、普段の生活ではさらに、
- 走る
- スポーツをする
- 自転車に乗る
- 車に乗る
・・・等といったもっと肛門に力が入るような動きを私たちは常日頃行っています。
今一度、トイレをする以外の動作でも肛門が絶えず踏ん張ってくれていることに感謝し「ありがとう」と伝えるようにしましょう。
肛門に「ありがとう」を伝える
筆者が痔瘻という病気になってしまった原因ですが、疲れが溜まっている時にお腹を下してしまい、その時の便(菌)が肛門の穴から入ってしまったことだと思われます。
お尻を不潔にしていたわけではないですが、抵抗力が落ちているときに風邪のウイルスをもらってしまった時と同様の状態ということでした。
痔瘻は肛門の病気としてはできれば避けていきたい病気ですが、肛門が弱らないように、普段の何気なく行っている行動で肛門に「ありがとう」を伝えられる方法をご紹介していきます。
清潔にする
最近はどこの家庭のトイレにも、ウォシュレットが備え付けられていると思います。ウォシュレットはある程度の洗浄力でお尻を綺麗にできることがメリットではありますが、水圧が強すぎると肛門を痛めてしまう原因になります。
ですから、適度な水圧で綺麗に洗うようにしましょう。ウォシュレットには、水圧の強弱の設定があると思いますが、決して強にはしないでください。一番弱い水圧でも、ある程度の刺激力がありデリケートな肛門にはそれなりの力が加わっています。
ウォシュレットを使う際は、なるべく最弱にして使用して労わるようにしましょう。またウォシュレットがないトイレで用を足す際には、濡れティッシュを使って拭き取るのがオススメです。
これからは、外出する際にはウェットティッシュをカバンに携帯しておくようにしてみてはいかがでしょうか。
食べ物をよく噛む
初めに食べ物を消化する部位は口ですが、咀嚼回数と肛門の関係はとても深いのです。
まず考えてみてください。食べ物の出口は肛門です。しっかりと噛まないと消化が上手くいかず、内臓にも、排便のときには肛門にも負担がかかってしまうのです。
食べ物をしっかりと噛んで、自分の体をクリーンに保つ為に、綺麗なゴールを遂げられるようにしましょう。
水分をとる
これも前述でお伝えした食べ物の咀嚼と原理は同様です。体内で食べ物を上手に消化してもらうために必要なのは水分です。水分が足りないと硬い便になって、いわゆる便秘になってしまいます。
便秘になれば、おのずと肛門に負担がかかってしまいます。だからと言って、水分をガブ飲みする必要はありませんが、食べ物を食べるときにはコップ一杯(200ml)くらいの水分補給を心掛けましょう。
お風呂であたためる
肛門部の血行悪化は痔や肛門の病気の原因になってしまいます。
体が疲れているときには、肛門のためだけでなく、体全体への「ありがとう」のためにも入浴を心掛けることをオススメします。
体を温めることは誰でもできる丈夫な体作りに欠かせない健康法と言っても過言ではないでしょう。
括約筋を鍛えて伝える感謝の気持ち
これまでは、
- トイレで気をつけること
- 食事のとり方
- 体を温める
といった方法で、肛門にありがとうを伝えることをお伝えしてきました。
ここでは、肛門の筋肉=括約筋を鍛えて強くすることで、普段のありがとうを伝える方法をご紹介していきます。
括約筋の筋トレ
括約筋を鍛えると
- 不意なおならを防ぐ
- 便漏れや尿もれを防ぐ
- 血行不良改善
- インナーマッスル強化
- 生理痛の緩和
- 更年期障害の緩和
- 痔の予防
などに効果があります。
筋トレのやり方ですが、
- 腰幅に足を広げて直立します
- 肛門を体の内側に入れるようなイメージでぎゅーっと力をいれます
- そのまま5秒しめ続けます
- 5秒経過したら肛門を緩め全身を脱力させて5秒休みます
- 上記を1セットとして1日8〜10回行いましょう
筋トレが終わった最後に、必ず肛門に「ありがとう」と伝えましょう。
毎日、続けて行うことで肛門を強くし、日々老廃物を排出してくれていることに感謝する気持ちを持つことができます。
編集後記
筆者は、肛門の病気である痔瘻(ぢろう)で入院中に「ありがとう」ではなく「ごめんなさい」を伝え続けていました。
肛門自体の役割ではない「笑う」「座る」といった行為でさえ、体の中と繋がった肛門には負担がかかってしまいます。
ですから、普段の生活でも
- 肛門を清潔にする
- 食事はしっかり噛む
- お尻をあたためる
- 括約筋を鍛える
と言ったこれらのことを行うだけで、肛門へのありがとうを伝えることができるのです。
日々、肛門があることに感謝して労わる気持ちを持つことで、「ごめんなさい」にならないように「ありがとう」を伝えて大切にしていきましょうね。
以上、「 肛門にありがとう 」でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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