足指の役割に「ありがとう」

両足合わせて10本ある足の指。
手の指に比べると目立たない存在かもしれませんが、立つ時も歩く時もものすごく重要な役割をしてくれています。
本稿では、目立たないようだけど二足歩行の我々人間に大きな大きな役割を果たしてくれている足の指に焦点を当て、足の指に「ありがとう」と再認識できるよう記事をお届けします。

足の指の役割

イタリア ルネッサンス期の偉人、レオナルド・ダ・ヴィンチは足について、

「足は人間工学上、最大の傑作であり、そしてまた最高の芸術作品である」

という言葉を残しています。
足の指の役割について考えたことってありますか?
人間に進化する前、木の上で生活していたときには(猿やオラウータンのように)木を掴んだりするための役割があったと思います。
二足歩行の人間にとっては、歩くときや走るとき、バランスを取るために足指に頼っています。靴を履いているとわかりませんが、足の指が短い人がサンダルを履くと、指の先端に力が入らなくてバランスが取れなくて転びやすくなってしまうほどです。
立ったり歩いたりという日常の動きに足指は常に関わっていて、特に重要なのはのが親指と小指。
親指は我々の体を「支える」大黒柱の役割をしてくれていて、小指は歩くときに外側に流れやすい人間の体を制御するようにコントロールしてくれています。

人間を支える足裏のアーチ構造

人間の体重を支え、歩いたり走ったりするときの衝撃を分散させるために発達したのが足裏のアーチ=土踏まず。
足裏のアーチは縦方向に2本、横方向に2本、合計で4本あって、バネとクッションの役割を同時に果てしてくれています。
縦方向はカカトから親指へ向かう内側のアーチと、カカトから小指へ向かう外側のアーチ。
横方向は足の付け根と中足部にそれぞれアーチがあります。
そしてこのアーチを作るために重要なのが5本の足の指。
一日中靴を履く現代では、足の指を自由に動かす機会が少なくなり、足指の機能が衰えて足裏のアーチが上手く使えなくなり、全身の土台が崩れて歪みが生まれやすくなってしまいます。

足指を機能させる前重心になろう

靴を履くようになった現代人に多いのがカカト側に重心を乗せた後ろ重心。後ろ重心になると、足裏のアーチが無くなって足指が地面から浮いて機能しなくなってしまいます。
そして太モモ前側の筋肉(大腿四頭筋)が力んで縮み、膝と股関節の動きが制限されてしまいます。さらに骨盤が後傾するために股関節はロックされて、両脚が外側に開くO脚になりやすくなります。すると重心のバランスを取るために上体は猫背になり、頭を前に出してうつむき加減になるから首筋が緊張して肩も凝りやすくなります。
こういった理由から、O脚、猫背、肩凝りといった症状がある人は後ろ重心になっている可能性が高いと言えます。
後ろ重心になってしまう理由は運動不足による腹圧の低下、デスクワークによる前屈みでの作業の増加などが言えるでしょう。
こういった体の不調の原因を解消できるのが前重心。
足裏全体に体重をかけてアーチを作り、足指で地面をしっかり捉えると骨盤は適度に前傾します。膝も股関節も自由に使えてO脚も解消されます。すると胸が開いて背筋が伸び、左右の肩甲骨が中央に引き寄せられて猫背も治ります。
足指がしっかりと機能する前重心でいることが二足歩行の人間にとって健康的なので、ぜひ足指を地面につける前重心を意識したいですね。

足指を機能させるために

皆さんは足の指で上手にグー、チョキ、パーを作ることはできますか?
グー、チョキはできても、指全体に意識を持って力をいれないといけないパーは上手くいかない人が多いと思います。
靴を履くようになった現代人が足指を動かす意識が少なくなったからといって、いまさら裸足で生活することは難しいですよね。
ここで二足歩行の人間の指先の機能を活性化させるための、簡単な方法を紹介します。
・テニスボールや野球のボールなどの球面を指で掴んだり、離したりする。またそのときに、親指から小指まで、どの指に力を入れるのかを意識するのも大切です。

・親指側から小指側まで、ピアノを弾くように1本ずつしっかり意識的に動かす。

・10本の指全体でつま先立ちになり、20秒キープ。

どれも最初は慣れないかもしれませんが、だんだん上達していくと思います。
上達していく、ということは足指の神経の意識が上がって、体全体にかかる負担も軽くなるということ。
ぜひ毎日少しずつでも取り入れて、指先の感覚を上げていきましょう。

足の指にありがとう

意識的に動かそうと思っても、歩いたり走ったりしている我々の体を支えてくれている指先はいつも大忙しで疲れています。
そんな指に「いつもありがとう」を伝えて大切にケアしていきましょう。
①指と指の間を広げて『ありがとう」

足の指先にはたくさんの神経のツボがあり、また血流が悪くかたくなると疲れが溜まってしまいます。
指の間に手の指を入れてポンプ作業のように血流を上げて「ありがとう」を伝えて疲れを防止していきましょう。
②足指をブラブラさせて「ありがとう」
手先も足先も血流が滞るとかたく、冷たくなってしまいます。
仰向けに寝て両手両足を上げて、ブラブラ~と振ってあげましょう。指先で老廃物として滞ってしまっている血を心臓の方に戻してあげて、血流を活性化させましょう。

最後に…

球技でも武道でも陸上でも、スポーツでは足の指がしっかりと動いていること、地面を掴めるくらい意識的に動かせることが競技力の向上に繋がります。
逆に言えば、突き指でも打撲でも骨折でも、1本の指でも不自由になると競技上の大きな損失になってしまいます。
誰が創ったかは定かではない我々人間の体(…人間だけではありませんが)。どの部位を取っても、無用なものは何ひとつありません。
足の指ももちろん同様。足の指が無かったら、歩くことも立つことも、その体を支えることもできなくなってしまいます。
靴を履くようになった現代人は、指を意識的に動かすことは減りましたが、しっかり動かせることが、疲れることや体の不調を防止することに繋がっていきます。
大いな役割を持ってくれている足の指に「ありがとう」の気持ちを持って、大切にしていきたいですね。
以上、「足の指にありがとう」でした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。