税理士さんにお願いしたい5つの業務

税理士さんにお願いしたい5つの業務
「税理士」と聞いて、どのようなイメージを持たれるでしょうか?
「税金に関する仕事をする人でしょ?」
はい、もちろんその通りです。

とはいえ、国家資格である税理士資格がどういうもので、税理士という職業の人がどんな仕事をしているのかを具体的に知っている人はあまり多くないかもしれません。

そこで、ここでは税理士さんが専門に行っているお仕事を、具体的にご紹介します。

税理士さんにお願いしたい5つの業務

 

まず大前提として、税理士資格は日本の国家資格です。
すなわち、難しい試験に合格した人のみが税理士という肩書きを名乗ることができ、国が認める特定の範囲の仕事を特権的に行えることになっています。

  1. 税務代理
  2. 税務書類の作成
  3. 税務相談

この3つの業務がそれで、税理士資格を持つ人以外がこれらの業務を行うと、税理士法違反により罰則を受けることになっています。
税理士さんには、この3つのほかにも以下の2つの仕事を依頼することができます。

少し税金に詳しい一般の人が、他の人に節税の指南などをしている姿をたまに見かけることがありますが、実はこれ違法行為なんですよね。
親切心でやったとしても、国の法律に反する行為となるため、注意したいところです。

さて、そんな税理士さんですが、皆さんがどのように仕事をお願いするのが好ましいのか、実際に税理士さんが行っている仕事を5つに整理してご説明します。


 

1.税務代理

税務代理
税務代理とは、お客さんである法人や個人の代わりに、税理士が税務申告や各種の税金に関わる届け出を行うことです。また、税理士は税務署から更正や決定の通知があった場合、その不服の申し立てや税務調査への立会や対応の代行も行うことができます。

税務調査とは、「納税者の申告が妥当であるかどうかを確認するため、税務調査官が帳簿書類などを検査すること」(デジタル大辞林)を言います。
税金にはさまざまなタイプのものがありますが、個人の所得税や法人税などは、納税者自らが計算をして申告する自己申告とそれに基づく税金納付が前提になっています。

その税金計算の仕方が妥当かどうか、あるいは正確かどうかを、申告後に税務署が確認するわけですが、その内容のチェックをすることが税務調査と理解していただけばいいと思います。

税務調査が入ることになったからと言って、必ずしも間違いがあったとか修正すべき点があったということではありません。
ケースバイケースですが、どうやら法人税の場合は、4、5年に一度は調査が入るものと思っていた方がいいと言われています。

税務調査は、通常、税務署員が個人宅または会社の事務所に来て、税務申告の元になった経理書類の提示を求めたり、申告者に質問をしたりする形で行われます。税理士は、その際に立ち会って、申告者に代わって税務署員と話をしたり質問に答えることができます。

特に悪質な脱税行為などをしていない限り、税務調査を何ら恐れることはありません。とはいえ不慣れな場合は、立ち会いの費用が発生したとしても、何がポイントとなるかを掴んでいる税理士さんに立ち会ってもらう方が圧倒的に心強いことには違いないでしょう。

 


 

2.税務書類の作成

税務書類の作成
税務申告や税務に関する各種申請は、まず税務書類を作成するところから始まります。一般にはこの書類作成の代行こそ、税理士さんが最も力を発揮してくれるところです。

税務申告書のフォームは、各税金の種類によってそれぞれ決まった書式が設定されています。
個人の所得税は、デザイナーやミュージッシャンのような数字に苦手な人でも確定申告しやすいように、色が付いていたりしていて比較的馴染みやすい形になっていますが、多くの税務申告書はどれも分かりにくくできており、特に法人税などに至っては、もう嫌がらせか!?としか思えないほど複雑です。

その点、税理士は、そのフォームの内容を熟知しているのはもちろんのこと、現在の多くの税理士事務所では申告書作成のための専用のソフトを使用するので、確実かつ迅速に申告書の作成をしてもらえます。

ちなみに、法人税申告書作成ソフトは非常に高価かつ法人税法の知識が必要なため、一般の方が導入して申告書を作成するのは極めて困難なためおすすめはできません。ある程度の経理と税法の知識がある方の場合には、小規模の法人税申告をするためのソフトも販売はされています。

要は、申告すべき内容と申告者自身の知識レベルを勘案して、税理士に委託することが肝要かと思われます。

 

 

3.税務相談

税務相談
税務相談つまり税務コンサルティングは、実際の申告書の作成や税務調査の立ち会いといった手続的な仕事以前に、税に関する相談に乗ってもらう業務のことを言います。

例えば、会社の経理を例にとれば、法人税節税の観点からは普段の経理処理をどのようにするのが好ましいか、どのような支払いがどの事業経費と認められるか、などといった具合です。

海外進出をしている会社などは、消費税の適応範囲など複雑な問題もあり、また進出先の税法との兼ね合いもあるため、国際的な業務に対応している税理士事務所と契約をして、常にお伺いを立てられる体制をとっておくことが必須となってきます。

個人の場合でも、相続や贈与に関する税金対策、不動産などの処分に関わる税金対策なども、税法に関する専門知識が必要なことから、税理士に相談する方が好ましいでしょう。

 


 

4.会計業務

会計業務
個人事業主であろうと会社であろうと、事業規模の大きさに関わらずビジネスである以上は経理業務が発生します。

これは、必ずしも税金の申告のためではだけではなく、むしろ事業体の経営成績と財産の状況を常に確認する意味で必要な仕事です。

ある程度規模の大きな会社では、経理部門があり、専門スタッフが処理することになりますが、小規模の会社やベンチャーで立ち上げたばかりの会社など、経理専門のスタッフを雇用するゆとりのない事業体は、会計知識がある人が兼任するか、あるいは外注することになります。

その経理外注業務は、スキルとノウハウがあれば誰でもできる業種ではあるのですが、会計期末の決算においては最終的に税務申告まで絡むため、多くの場合、税理士事務所が日々の経理業務を外注で引き受けます。

経理の外注の範囲はケースバイケースで、領収書や請求書といった経理書類を一式税理士に渡して、帳簿への記帳からすべてお任せする場合、あるいは基本的な記帳だけは事業者の方で行い、チェックだけお願いするパターンなど、事業者の状況に応じて依頼する範囲が変わることになります。

当然ながら、依頼する範囲が広い方が料金も高くなるわけですが、参考までに、記帳を依頼した場合の費用の一例を表にしてみました。

年間仕訳数 記帳料月額(税込)
1,000未満 5,250円
2,000未満 10,500円
3,000未満 15,750円
4,000未満 21,000円
5,000未満 26,250円

*「仕訳」とは、帳簿へ記帳する一つの処理のことを指します。

小規模の会社や複雑ではない取引が中心の会社は、経理担当者を雇用するよりずっとコストが安くできるため、経理業務も外注した方が効率がいいと言えますね。

 

5.経営コンサルティング

経営コンサルティング
経営コンサルティングは、税理士の特権的な仕事ではありませんし、また世の中には、さまざまなタイプの経営コンサルタントが数多く存在しているので、税理士にコンサルタントを委託するのは若干ピンとこない方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、税理士は、優秀であればあるほど、数多くの会社の事業数字を長期にわたって見てきているため、経営ノウハウも必然的に蓄積されてきます。
したがって、税務面だけでなく経営自体に対する有用なアドバイスを受けることも場合によっては可能です。

ただし、経営のノウハウのアドバイスについては、その業界の経験と知識、またアイデアなどが本質的な要件になってくるため、税理士であれば誰でもできるというタイプの仕事ではありません。

あくまで、その税理士さんの得意分野や経験、そして税理士さんご本人の経営手腕や信頼性があって初めてお願いできる仕事と言えます。

税理士に経営コンサルタントの領域を委託する場合は、まずは税務での委託をして、ノウハウの確認と信頼関係の構築ができたのちにお願いするというのが好ましいステップです。

まとめ

税理士さんにお願いをすべき5つのお仕事

ご説明したように、税理士さんにお願いできる仕事とは、

• 税務代理
• 税務書類の作成
• 税務相談
• 経理業務の外注
• 経営コンサルタント

です。
このうち、書類の作成や経理業務の外注などは、あまり個人のスキルに関係なく、どの税理士さんでもほとんどアウトプットのクオリティの差もなくお願いできる領域だと思います。

一方、税務署員との対応や、税務相談といったコミュニケーションが発生する領域は、税理士さんによってかなり差が出るところです。
「完全に杓子定規で、どうも本当にこちらの立場にたって話をしてくれない」と言って税理士事務所を変更する事業者さんや個人も多くいらっしゃいます。

税理士も、国から許認可を受けている特殊性はあるとしても、結局はサービス業。納税者の立場に立って親身に対応してくれる税理士さんを見つけることも、経営上の大きなポイントだということですね。

以上、「 税理士さんにお願いしたい5つの業務 」でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。