税理士さんとの上手な付き合い方


ビジネスを進める上では、個人であろうと法人であろうと、必ず税務処理を行う必要があります。経営者の方なら、ご自身ですべてを処理できれば税理士さんに委託する必要がないわけですが、事業規模が大きくなったり、取引関係が複雑になってくれば、税の専門家である税理士に業務を委託した方が間違いなく有利です。

税理士さんと上手にお付き合いしてしっかりとした信頼関係ができれば、節税のコツなどもより詳しく教えてもらえそうですね。
では、どのようにすれば上手にお付き合いできるのかをお伝えしましょう。

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税理士さんとの上手な付き合い方

 

1.税理士さんに盆暮れのご挨拶をする


税理士さんとのお付き合いで一番に頭に浮かぶのは、やはり盆暮れのご挨拶(すなわちお中元やお歳暮)でしょうか。ご自分はお客の側なのだから、税理士さんに贈り物をする必要はないと考える法人や個人事業主の方も、少なからずいらっしゃいます。一方で、お世話になっているのだからマナーとしてお中元やお歳暮は欠かせないと考える法人や個人事業主の方もたくさんいらっしゃるのです。
インターネットの質問サイトにも、税理士さんにお中元やお歳暮を贈るべきかどうかという質問が多く寄せられています。
そういった質問には、税理士事務所の所員の方からの答えが掲載されており、ほぼ全員の方が「盆暮れの挨拶のあるなしで対応を変えたりはしません」とおっしゃっています。
とはいえ、あなたが依頼した税理士さんが贈り物をもらい慣れている方なら、横並びに差し上げたほうがよいかもしれません。また、贈らなかった場合、贈っていないからサービスが悪いのではなどと気にするのであれば、安心料として気持ちだけでも差し上げたほうが良さそうです。
前述のように、お客の側から贈る必要はないときっぱり割り切れる方であれば、贈らなくてもよいのではないでしょうか。なお、贈らないと決めた場合でも、何か特別に面倒をかけた年には御礼をするなど、臨機応変に対応することが好ましいと思われます。
日本では、税理士さんは単なるサービス業とは違い特殊な業種ゆえ、伝統的に弁護士さんなどと同様に「先生」と呼ばれます。
多くの人が、付き合い方に迷われるのは、この感覚があるからかもしれませんね。
学校の先生ほどの地位と考えるのは行き過ぎかもしれませんが、特殊なノウハウの教示を仰ぎつつお世話になる、という意味ではやはり「先生」であることには間違いないので、子どもの塾の講師くらいの位置付けが丁度よいかもしれませんね。

税理士さん自身に、サービス業だという意識が少しずつ広がってきているようなので、現代は必ずしも、お客の側が盆暮れのご挨拶という形で贈り物をする必要はないように思われます。


 

2.盆暮れのご挨拶の際に御礼の手紙を書く


盆暮れのご挨拶で品物を贈る際には、品物だけを送るのではなく、御礼の手紙も送る方が好ましいですね。日頃の事務連絡は、携帯電話や電子メールでのやりとりが大半だと思いますが、正式な挨拶では手紙を送るのが一般的です。
普通に仕事をしている税理士さんに対してならば、得意先として感謝の気持ちと誠意あるコミュニケーションの姿勢を示すことこそが重要なので、品物を送ることよりむしろ、心を込めたメッセージの方が重要です。

ちなみに、お中元は地域によって贈る時期が違うこともあるので、周囲の知り合いに聞いてみるとよいでしょう。以下に、表にまとめてみました。

一般的な時期 関西以西での時期 最近の傾向
お中元 7月初旬から15日ごろ 8月初旬から15日ごろ 7月の中頃から8月初旬
お歳暮 〜11月中旬〜12月下旬 〜11月中旬〜12月下旬 〜11月中旬〜12月下旬

 

お礼の手紙は一般的に、先方に品物が届く前に、先触れとして手紙を届けるのがベストなので、できるだけ物品到着の直前に手紙が届くように手配しましょう。手紙の内容は、お中元の時期なら暑中見舞いから始めて、日頃お世話になっていることへの感謝を書きます。お歳暮の時期なら、1年間のお礼と来年もよろしくお願いしますという気持ちを書きます。どちらも、こういった場合の常套文句に加えてご自分のオリジナルの言葉も一言入れると、よりいっそう気持ちが伝わる手紙になるでしょう。
「先生」への手紙とは言え、あくまでもビジネス取引上の付き合いという関係であることと、クライアントという立場でもあるので、あまりかしこまった形にならない方が良いと思われます。
基本的な趣旨としては「いつもありがとうございます。そして今後とも頼りにしていますのでよろしくお願いします」というように、日々の尽力に感謝をしながらも軽くプレッシャーをかけるような具合でちょうど良いかもしれません。

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3.税理士さんと付き合う際のビジネスマナーを知る


税理士さんと上手に付き合うには、以下のようなビジネス上のマナーも大切です。

  • 書類作成のための資料はきちんと整理して、期日までに提出する
  • 脱税や粉飾決算になりそうな無理な注文をしない
  • あらかじめ契約した範囲の業務に対して、適正な報酬を支払う
  • 完全にお任せ、にはしない

こういったビジネスマナーを守れば税理士さんは気持よく仕事ができるので、節税についての相談にも乗ってもらいやすくなるでしょう。
お客の側からすれば、せっかくお金を払って税理士さんに依頼するのですから、節税は重要なポイントですね。けれども税理士さんの本来の業務は、税法にのっとって正しい税務申告や届出を期日までに行うことです。そのため、節税ということに関しては、客側よりも関心が薄い傾向があります。
そこで、節税もしっかりと考慮してもらえるよう、日頃から希望を伝えておくのがいいでしょう。
また、個人事業主の方でも法人の経営者でも、経理関係は全部税理士さんに丸投げ、というやり方は絶対に避けなければなりません。
会計の専門家と言えども、税理士さんは社外の人間であり、会社の経理処理に関する責任は、原則としてあくまで依頼者側の経営主体にあります。税理士さんは、会計処理の適法性や作成申告書の正確性には責任を負うことはあっても、事業の内容や数字の背景にある根拠については責任は負えないわけです。
ですから、税理士さんに経理業務を依頼する際でも、会計のもっとも基礎的な部分はある程度経営者も理解する必要がありますし、税理士さんが代行して行なっている作業についても、基本的な理解をする必要があります。
むしろ、丸投げを許さず、ある程度の理解をクライアントにさせるような努力をする、あるいはそのようなコミュニケーションスキルを持ち合わせている税理士さんこそ、礼節ある税理士さんといえると思います。

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4.定期的に一緒に食事をして、より深い信頼関係を構築する


クライアントと税理士さんとは、取引関係上は受発注関係です。
したがって、お互いに金の切れ目が縁の切れ目である関係ではあるのです。
しかしながら、通常の取引関係とは異なり、会社あるいは個人に関わる財産状況や、事業業績およびキャッシュフローと言った、極めて重要度の高い情報を共有することになります。
従って、守秘義務を絶対に守るのはもちろんのこと、本来の性格、経験値、業務上必要なスキルなど、すべての要素に関して、絶対に揺るがない信頼性がなければなりません。
もちろん、最初の取引を始める前に、すべてを判断できればそれに越したことはないのですが、いかんせん人同士の関係でもありますから、ある程度の時間が経ってみないと判明しないこともあります。
また、相性というものも、第一印象はありながらも、時間の経過とともに徐々に明らかになってくるものですね。
そこで、互いの人格を理解しあったり、より深い信頼関係を築くために、定期的に一緒に食事をすることをお勧めします。

一緒に食事をすることで、実はお互いにいろいろなことが分かります。
基本的には、食事は人間の根源的な動作の一つですよね。まず、その「食べる」という行為を共にすることで、共に生活の一部の時間を共有することになります。
従って、その人のちょっとした癖や、基本的な個性が無意識の間に表出する傾向が強いのです。
また、店の選定で、そのセンスやライフスタイルが知れたり、お酒を飲む人の場合には、思わぬ本音のような深層的な部分を知る機会になることも多いです。
ただし、関係上、あまり過剰な接待という形にならない方がいいと思われます。
割り勘か、あるいは都度持ち回りで支払いを担当するという程度のバランスが好ましいでしょう。

 

まとめ
税理士さんとの上手な付き合い方

いかがでしたでしょうか、税理士さんとの上手な付き合い方のポイント。

  1. 税理士さんに盆暮れのご挨拶をする
  2. 盆暮れのご挨拶に添える御礼の手紙を書く
  3. 税理士さんと付き合う際のビジネスマナーを知る
  4. 定期的に一緒に食事をして、より深い信頼関係を構築する

4つのポイントでご説明しましたが、いずれにしても最も重要なことは、良好なコミュニケーションで深い信頼関係を構築することです。
ぜひ、よい税理士さんを見つけて強化な信頼関係を築き、納得性の高い税務の依頼をしてください。
ちなみに、税理士さんにお中元やお歳暮を贈った場合の費目ですが、これは交際費となります。交際費は、中小企業の場合の特例以外、必要経費としては認められません。食事をごちそうして飲食費として必要経費で落とすほうが、税金対策上は良いかもしれません。なお、この場合、飲食費と認められる金額には一人あたりの上限がありますので、ご注意ください。

以上、
「礼節ある税理士さんとの上手な付き合い方」でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。