神田昌典流 非常識な成功の方法


神田昌典さんと言えば、ビジネスコンサルタント及びマーケターの第一人者の一人として確固たる地位を築いた方として有名ですが、同時にポール・シーリィの「フォトリーディング」やトニー・ブザンの提唱した「マインドマップ」を日本に紹介した人でもあります。
「フォトリーディング」や「マインドマップ」は、いわば革新的な情報入力メソッド及び思考方法ですが、彼はコンサルタントという個別のサービス提供者というより、広く一般の人に向けてライフイノベーションを推奨した人物というイメージが強いかもしれません。
そんな彼が、30代後半に書いた成功法則本が『非常識な成功法則』です。
ここでは、この『非常識な成功法則』のエッセンスをご紹介しながら、人生に新たな革新の種を植え付ける方法を探って行きたいと思います。

神田昌典流 非常識な成功の方法

 

神田昌典さんのプロフィール


1964年生まれの彼の概略は、

  • 上智大学の外国語英語学科卒
  • 大学の4年時から外務省で働き始める
  • 早々に官僚的な組織をすっぱり諦めて退省
  • ペンシルバニア州大学ウォートンスクールにてMBA(経営学修士)を取得
  • 経営コンサルティング会社、米国家電メーカーなどでの勤務を経験
  • 1998年経営コンサルティングと経営者教育を行う株式会社アルマックを設立する

そして、2018年現在も、多方面で活躍されています。
彼は、コンサルティング以外の仕事でも、前述の「フォトリーディング」や「マインドマップ」などのノウハウの紹介をしたものを含め、数多くの著書を執筆しており、作家としてのプロフィールも持っているスーパービジネスマンです。

 

『非常識な成功法則』の概要


この著書『非常識な成功法則』には、自身の成功体験をベースとした彼自身の成功法則が書かれています。
彼による非常識な成功法則は、8つの習慣として分類されていますが、その8つは大きくは3つのグループに分かれるとされています。

  • 第1グループの第1〜第3は、右脳を使って成功するメカニズム
  • 第2グループの第3、第4は、左脳を使った成功メカニズム
  • 第3グループの第6、第7はこれからの時代を力強く力よく生きる知恵
  • 最後の第8の習慣は、補足的な内容として成功の背景にあるダークサイドについて言及
  • それぞれ8つの習慣の前提として、成功のためには「悪の感情」を利用することを推奨
  • 悪の感情とは、嫉妬、虚栄心、見栄などの感情のことを指す
  • 悪の感情こそ実はエネルギーが高いものであり、現状打破にはこれを利用するのが効果的である

そもそも、一般的な成功法則メソッドでは、感謝を中心とした前向きな感情こそ成功の秘訣だと謳われていますね。神田氏は、それを否定はしませんが、むしろそれはすでに成功をおさめている人たちのマインドであって、精神的、経済的状況で苦境に陥っている場合は、別の方法によることを勧めています。
すなわち、感情の力を使って、とりあえず経済的逆境を打破する方が効果的だとし、それを「悪の感情」と称しています。そして、キレイな心は、経済的ゆとりが出てから身につけても遅くないのだと。
これは目からウロコですね。非常に説得力があるし、極めてユニーク。まさに非常識成功法則ですね。
では、個々のブロックごとに内容を見て行きましょう。

 

第1から第3の習慣

第1の習慣「やりたくないことを見つける」
第2の習慣「自分にかける催眠術」
第3の習慣「自分に都合の良い肩書きを持つ」

第1の習慣の「やりたくないことを見つける」。これは、やりたいことを見つけることを目的としています。つまり、やりたいことがすぐに見つかればそれに越したことはないのですが、実はそれはそう簡単ではないため、まずは逆にやりたくないことを挙げていき、その振り子の対極にあるものにアプローチするという手法です。

第2の「自分にかける催眠術」は、自己暗示をかける、あるいは、潜在意識に訴える方法により自分の目的に近づく手法です。
自分で現実をコントロールできれば、最も効率的に自分の夢に近づけるわけですが、現実は、繰り返される言葉、自分で発する言葉、他人が同調する言葉で構成されているため、それを自分自身で作り出すことができれば良いことになります。
そのためには、目標を書いた紙をクリアファイルに入れて始終持ち歩き、そして毎晩寝る前にそれを眺めながらニタニタすることが効果的だとしています。

第3の「自分に都合の良い肩書きを持つ」は、文字通り自分がなりたい人間の肩書きを自分で作ってしまうということを指しています。
人間のセルフイメージ、つまり自分が思う自分が、現実を創り出していきます。つまり、もしそれが目標達成を実現するのに十分なポテンシャルがあるものでなければ、そもそも成功は望めません。
自分自身のセルフイメージを目標に見合ったものにするために、自分でそれに相応しい肩書きを創ることを推奨しています。

 

第4、第5の習慣


第4の習慣「非常識的情報獲得術」
第5の習慣「殿様バッタのセールス」

第4の習慣は「非常識的情報獲得術」。ビジネスでの成功者の共通点として、読書の習慣が挙げられると言います。読書とは、

  • つまり情報収集のこと
  • 成功のためには情報収集は不可欠
  • それを効率的に行うことが必要
  • そして効率的な読書法としてフォトリーディングを推奨
  • 読書に次ぐ方法として「テープ」での情報収集を同時に推奨

ここで、「テープ」の記述に関してですが、この本は2002年に書かれた本で、その当時は録音された音源を「テープ」と総称していたと解釈されるので、この部分は音声データと捉えて差し支えないと思います。音声コンテンツを繰り返し聴くことで、時間が増え、発想力が増し、行動力も高まる、という効果が期待できると言っているのですね。
一方のフォトリーディングは、アメリカで開発された一種の速読法です。ざっくりと説明すると、ページを写真(フォト)のように捉え、ポイントとなる内容を短時間で把握するというメソッド。神田氏は、このスキルを身につけたことにより、圧倒的な情報量を効率的に収集できるようになったと言います。このメソッドについては、このテーマに特化した神田氏が執筆した文献があるので、そちらを参照されると良いでしょう。

第5の習慣「殿様バッタのセールス」。これは何でしょう?
端的に言えば、セールスも下から懇願する形ではなく、「嫌ならどうぞお引き取りください」と毅然と対応するセールススタイルのことを指しています。これは、

  • 単に強気で行け、ということでない
  • セールスの本来の目的は相手にプッシュすることでない
  • 買う確率が高いかどうかを見極める作業である
  • 購入確率の高いところに時間を集中すべきである
  • それが低ければすっぱり切る

という合理的な思考から来ています。
そして実際に、顧客は忙しいセールスマンにつく傾向にあり、暇があってお願いしてくるタイプの営業には抵抗を示す、というのは多く人に共通の心理ではないでしょうか。

 

第6から第8の習慣


第6の習慣「お金を溺愛する」
第7の習慣「決断は、思い切らない」
第8の習慣「成功のダークサイドを知る」

第6の習慣「お金を溺愛する」。お金持ちになるためには、お金が好きにならなければならない。これは、多くの人が異口同音に唱えるところかもしれません。
神田氏も、お金持ちになるためには、お金の原理を学ぶ必要があると言っています。すなわち、
・お金に対して罪悪感を持たない
・自分の年収は自分で決める
・お金が入ってくる流れを作り、出て行く流れを作らない
当たり前のようで、深いですね。
さらに、お金自体を好きになるべきだと言います。つまり、札束自体を愛しましょう、と。匂い、デザイン、手触り。これが意外と最も重要なマインドなのかもしれません。

第7の習慣「決断は、思い切らない」は、決断が不必要だということではありません。その決断にはプロセスがあって、根性で「えいや!」とやるものではないと伝えているのです。

  • あることを決断をするには、振り子のように二つの極がある
  • その間で感情も揺れ動く
  • その極を具体的かつ分析的に捉える
  • 一つ一つプロセスを経て決定をすべきである
  • 将来のプラス面とマイナス面、現在のプラス面とマイナス面をそれぞれ抽出する

全体のリスクとメリットを計れば、自ずと答えが導かれてくるということですね。

第8の習慣「成功のダークサイドを知る」。ここで語られているダークサイドとは、成功をした後のリスクと言っても良さそうです。
お金にはパワーがあります。それを手に入れることによって、いろいろと変化が起きるのも当然です。その影響が良くない方向に出てしまうことも多々あるわけで、それを未然に防ぐ方法を神田氏は3点上げています。
・完璧を目指さない
・家族を大切にする
・稼いだお金を上手く使う

 

まとめ

この『非常識な成功法則』は、神田氏がまだ30代の時の著書とのことですが、30代でここまで示唆に富む成功法則の本を書ける人は、成功者の中でもあまり多くないと思います。
視点、文章力、非常識と言う切り口を含めて、コミュニケーターとしての非凡さを感じますね。

以上、「神田昌典流 非常識な成功の方法」でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。