熊谷正寿氏が大切にしている5つの成長戦略

熊谷正寿氏が大切にしている5つの成長戦略
ベンチャーで上場を果たしたGMOインターネットグループの代表、熊谷正寿氏が語る55年計画の成長戦略とは? インターネット業界の先駆者である熊谷氏の成長戦略に迫ってみましょう。

熊谷正寿氏が大切にしている5つの成長戦略

 

ポイント1.夢の実現のため55年計画を立てる

熊谷正寿氏と言えば55年計画が有名です。熊谷氏は、これほど長期間の成長戦略を立てた理由について、何度も計画を立てるのが面倒だからとおっしゃっています。

15年前に35歳で立てた計画ということで、計画完了時の熊谷氏の年齢は90歳。55年計画は、まさに熊谷氏自身の長生きの計画でもあります。

21歳の若さでで会社員・夫・父親・大学生という4つもの役割を担っていた熊谷氏は、時間の使い方=人生の使い方に強いこだわりがあります。時間を使うということは、命を削ること。だから時間=人生をこういうことに使うのだという「夢」を明確にして、日々を過ごすことを勧めています。

55年計画の最終目標は、売上高10兆円で200社以上を抱える巨大コンツェルンだとか。2013年の売上高が約1000億円ですから、あと40年ほどで100倍にするということです!

400億円の負債を抱え、計画が後戻りした時期もありましたが、熊谷氏の成長戦略はおおむね順調に進んでいます。

 

ポイント2.すべての事業でナンバーワンになる

熊谷氏の成長戦略の基礎となるインターネットインフラ事業には、5つの商材があり、以下の表のようなシェア率または数値などになっています。これら5つすべての商材が、国内シェアナンバーワンを誇っています。(2014年3月末時点)。

インターネットインフラ事業の商材 シェア率または数値等
ドメイン取得 国内gTLDシェア92.8%
レンタルサーバー 国内シェア56.8%
EC支援 総店舗数8.3万
セキュリティ 証明書13.3%増(前年同期比)
決済 導入店舗数4.7万

21歳の時、熊谷氏は「何かの事業分野で圧倒的ナンバーワンになる」と決意しました。この決意はやがてGMOインターネットグループ全社の明確な目標となり、ナンバーワンになれることしかやらないという方針のもとで、熊谷氏の成長戦略は策定されています。

 

ポイント3.インターネットインフラ事業を土台にする

熊谷正寿氏がインターネット事業でイメージするのは、鉄道ビジネスです。
鉄道ビジネスでは、まず線路を引き電車を走らせます。そして主要な駅に百貨店やショッピングモールをつくり、郊外の駅には動物園やテーマーパークをつくります。鉄道の沿線には新しい住宅地を開発します。

インターネット事業では「プロバイダ」や「サーバー」などのインフラ事業が「鉄道」にあたります。熊谷氏はこのインターネットインフラ事業を土台にして、広告・メディア事業や証券事業、モバイルエンターテイメント事業を展開しているのです。

インターネットインフラ事業において、熊谷氏は、基本サービスの提供をワンストップで行っています。この利便性の高さが、大規模な集客に成功した要因の一つです。

この事業のうち、ドメイン取得やレンタルサーバーの国内シェア率が高いことは先ほどもご紹介いたしました。EC支援でも、使いやすさとコスト安を追求した結果、利用店舗数が8万3千店を超えています。セキュリティでは、個人情報やデータなど、機密情報の漏洩を防ぐサービスが評価を得て、自由民主党の安倍総裁の公式サイトに導入されています。またWebサイトで商品購入する際の、クレジットカード決済システムの提供もあります。

 

ポイント4.共に成長する仲間になっていただく

熊谷氏がいくら優れた経営者であっても、成長戦略を1人で実行できるわけではありません。GMOインターネットグループでは社員のことを「仲間」とか「スタッフ」と呼びます。「従業員」とは呼びません。なぜなら上下関係をイメージする言葉だからです。

熊谷氏の仲間集めの方法は、共感・共有できる夢を掲げ、夢を心底信じ、夢を強力に語り続けることです。専務である安田氏は大手監査法人の公認会計士でしたが、インターネットの事業分野で絶対にナンバーワンになるという熊谷氏の夢に共感し、熊谷氏の会社に転職。同じく専務の西山氏は、自身が経営していた会社をたたみ、熊谷氏とともに夢を実現するために氏のもとに来たそうです。

また熊谷氏は、M&Aでグループに加わった企業のスタッフにも「仲間になっていただく」という意識を、グループ全体に浸透させています。「M&A」という言葉をグループ内の禁句集に載せ、提携の担当スタッフは「仲間づくり担当」の肩書きを名乗るという徹底ぶりです。

 

ポイント5.優秀な人材を戦略的に育てる

熊谷正寿氏の人材の育成方法は「立候補」、「任せる経営」、「ガラス張り」がキーワードです。新規の事業なりプロジェクトなりを誰かに担当してもらう際、熊谷氏のほうから指名するのではなく、手を挙げてもらい任せます。そしてそのプロセスをガラス張りにして、他の社員にも見えるようにしています。

そうした中で、幹部となる人材が育っていくのを願って待つというのが、熊谷正寿氏のスタンスです。仲間である社員の自発的な成長を促すこの方法が、熊谷氏流の優秀な人材育成のコツです。

 

まとめ

熊谷正寿氏が大切にしている5つの成長戦略

  1. 夢の実現のため55年計画を立てる
  2. すべての事業でナンバーワンになる
  3. インターネットインフラ事業を土台にする
  4. 共に成長する仲間になっていただく
  5. 優秀な人材を戦略的に育てる

熊谷正寿氏の成長戦略の鍵をご紹介しました。経営者がトップダウンで自分の考えを強力に推し進めるのも、一つの経営手法であり成長戦略です。けれども、社員=仲間を信じて任せるという熊谷正寿氏の成長戦略もまた一つ経営手法であることは、素晴らしい業績が証明しています。

熊谷正寿氏の成長戦略、参考にしていただけましたでしょうか?
以上、『熊谷正寿氏が大切にしている成長戦略5つの鍵』でした!
ここまでお読み頂きありがとうございました。