【歯】にまつわる四字熟語と言葉の由来

「よく噛んで食べなさい!」
「しっかり歯を磨きなさい!」
子供のころからよく聞かされたフレーズですが、生活する上で歯はとても大切で「歯が命」なのは何も芸能人だけではありません。
今回はそんな歯にまつわる言葉の由来を、歯に衣着せずにお伝えいたします。

 

【歯】にまつわる言葉の由来

 

【音読み】シ
【訓読み】は
【常用漢字表外】よわい
【部首】齒 歯
【画数】12画
【音符】止(し)

 

歯の意味

  1. 口の中でものを噛み砕くための白く硬い器官。
  2. 歯に似た形、また似た働きをするもの。
  3. 動物の歯からその年齢を知ることができるので、歯を齢(よわい)の意味にも用いるようになった。

 

歯の役割

人体の歯の大部分はカルシウムから成り立っていて、表面は骨より硬いエナメル質で覆われています。エナメル質が溶け始めると、虫歯になります。虫歯などで歯を失うと、噛めなくなるばかりか健康に大きく影響します。

よく噛むことで得られるメリット

  1. 唾液が分泌されて、胃腸の働きや負担を軽減させ、栄養の吸収をよくします。
  2. 歯ごたえや歯触りも味覚の一つ。健康な歯でこそおいしく食事を楽しめます。
  3. 異物の混入を防ぎます。食事中、口の中に入ってしまった髪の毛に気づくことがありますね。事細かなセンサーは歯によって機能しているのです。
  4. 顔の表情筋を鍛えることができます。表情筋とは人間の喜怒哀楽を表すための筋肉。アンチエイジングにも効果大。明るい笑顔は表情筋を鍛えることで美しさを増します。
  5. 脳の活性化やリラックス効果もあると言われています。そのためにガムを利用する方も多くいらっしゃいますね。
  6. 奥歯を噛みしめることでパワーが出たり、身体のバランスを保ことができたりと、歯はスポーツの際にも重要な役割を担っています。

個人的な話ですが、私は虫歯になったことがありません。小学校での歯科検診時、歯医者さんに「君は虫歯にならない歯をしているな。とても立派な歯だよ。」と言われたことをよく覚えています。生まれつき丈夫な歯を与えられたことはとても感謝なのですが、私の歯はどうやらとても硬いようなのです。
食事の時はもちろん、スポーツをしている時や集中している時、ストレスが溜まっている時や睡眠時の歯ぎしりなどなどで、上下の歯がこすれ合います。そのため、歯の角がすり減って丸みを帯びてくる場合があります。逆に、上下の歯と歯が研ぎあって、歯が鋭くなってくる場合もあります。私はその後者のタイプで、歯が鋭くなりすぎて、奥歯の歯が裂けるように真っ二つに割れてしまったことがあります。
「歯と歯がこすれあって、奥歯の咬頭傾斜角(こうとうけいしゃかく)が非常に強くなってしまっていたようです」
と歯医者さんに診断されました。咬頭傾斜角、つまり奥歯の溝がとても深くなっていたようなのです。人間の噛む力は40kgから60kgくらいある、と言われていますので、歯は毎日とても強い力に耐え続けているのです。
よく噛んで食べることは大切ですが、硬いものを噛み砕く時はあまり無理をしないようにしたいですね。定期的に歯科検診を受けて、歯の状態がどうなっているのかを把握しておくことも大切かな、と思います。

歯の足し算式

1.止+人×4+口=歯(齒)
人×4+口、は”歯の並んでいる形”を表す象形文字。
止、は”立ち止まる足””足跡”を表す象形文字。
甲骨文字には音符の止(し)はありません。

歯の成り立ち

  1. 小学校三年生で習う漢字。形成文字です。
  2. 口の中に存在する上下の歯を形にしたもので、1946年に当用漢字が制定される前は「齒」という漢字が使われていました。
  3. 音符は止(し)で、その下の部分が「歯」を表す象形文字です。
  4. ちなみに。齲(むしば)という漢字は中国は殷の時代に生まれていたとか。
  5. 歯+禹=齲という足し算式で、禹は九と虫を足した形成文字。
  6. 「歯に虫がたくさんいる」、といった、ちょっとゾッとする感じです。
  7. 19世紀頃まで、歯を食う虫(いわゆる虫歯)は口の中に存在する、と考えられていたそうです。

 

歯を含む四字熟語

明眸皓歯(めいぼうこうし)

美女を形容したもの。

  • 「明眸(めいぼう)」は美しく透き通った瞳のこと。
  • 「皓歯(こうし)」は白くきれいに並んだ美しい歯並びという意味。

楊貴妃の美しさを形容した言葉。皓歯明眸と記されることもあります。美しさは目元と口元から。それは今も昔も変わらないようです。

切歯扼腕(せっしやくわん)

激しく怒って、悔しがること。無念を表す言葉。

  • 「切歯(せっし)」は歯ぎしり、歯を食いしばることを意味します。
  • 「扼腕(やくわん)」は片方の腕をもう片方の手で握り締めること意味します。

歯ぎしりの原因の1つにストレスが挙げられます。歯ぎしりは歯を痛めるだけでなく、疲労の原因にもなると言われています。大切な歯のためにもストレス発散を心がけたいですね。

馬歯徒増(ばしとぞう)

成し遂げることなく、ただただ歳をとっていくこと。

  • 「馬歯(ばし)」、そして「徒増(とぞう)」は、歳を重ねた自分を謙遜していう言葉。
  • 「ばし、いたずらにます」とも読みます。

現代社会を快適に暮らすことができるのは先代からの恩恵です。後生に貢献できるような歳の重ね方とともに、馬歯徒増のマインドを併せ持ちたいものです。

亡脣寒歯(ぼうしんかんし)

お互いに影響し合っていて、一方が滅びるともう一方も脅威にさらされるたとえ。

  • 「脣(しん)」は唇のこと。直訳すると「くちびるが亡くなると、歯が寒くなる」となります。

互いに助け合う関係を表しています。気がついていないだけで、誰かの「脣」のおかげで自分の「歯」が守られていることもあるでしょう。生かされているという感謝を忘れないようにしたいですね。

歯牙余論(しがのよろん)

ちょっとした励ましの言葉や何気ない褒め言葉は惜しんではならないということ。

  • 「歯牙(しが)」とは口の端のことで、ここでは「言葉」を意味します。
  • 「余論(よろん)」とは「ちょっとした言葉(余った言論)」という意味。

ほんの少しの言葉に救われたり報われたりすることがあります。その言葉が後に自らを励ますことになるかもしれません。ポジティブな歯牙余論に包まれたチームは強靭なパワーを有するのではないでしょうか。

まとめ

小学校時代。校長先生が言いました。「上の歯(は)と下の歯(は)。その2つを足せば母(はは)になります。歯を大切に、しっかり磨こうね!」歯は母なり。健康な歯をキープしながら、歯(よわい)を重ねていきましょう。
以上、「 【歯】にまつわる言葉の由来 」でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。