1000万円を株式運用したい! 投資・税制基礎知識

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1000万円の資産を運用する際、株式はリスクが高そうで不安だと思われるかもしれません。けれども、元本保証のある商品では資産の目減りも防げない現状、株式投資でミドルリターンを期待してみてはいかがでしょうか。

1000万円を株式運用したい! 投資・税制基礎知識

 

1.株式運用の利益・損失について知る

株式は確かに値動きが激しいものもあり、短期間で見れば大きな損失が出る場合もあります。けれどもそれは裏を返せば、大きな利益を上げられる場合もあるということです。

株式運用で出る収益には、大きく分けて2種類あります。売却した際の「売却益」と会社の事業収益を分配する「配当金」です。

株式の価格を株価といいますが、購入したときよりも株価が下落した場合、そこで売却してしまえば損失となりますが、売却せずに持っておくことも可能です。売却せずに持っておいた場合の損失を「含み損」といいます。また逆に株価が上昇した際に売却せずに持っておいた場合の利益を「含み益」といいます。

株式は原則、購入してから何年後に売却しなければならないという制約がありません。どうしても現金が必要というのでなければ、株価が下落しているときにわざわざ売却しなくてもよいのです。

もちろん、下落していても売却するべきときもあります。それは、その株式を発行した会社に何か大きなトラブルが起きて倒産の危機に陥り、株式がまったくの無価値になることが予想されるようなときです。このようなときは、株価がゼロ円になる前に売却し、少しでも元手を回収しなければ、それこそ大損になってしまいます。

株式には長期運用できる資産を当て、利益が出るタイミングで売却するのがよいでしょう。

 


 

2.1000万円の一部で株式を運用する

さて、それでは 1000万円で実際に株式を運用するにはどうすればよいでしょうか。資産運用で最も重要なポイントは「分散投資」です。どんなに有望そうな株式でも、1000万円の全額でひとつの銘柄を購入するのはリスクが大きすぎます。

とはいっても、現在は元本保証のある商品の利息はごくごく僅かです。1000万円を全額こういった商品に預けて寝かせておくのは、あまりにももったいないですね。例えば、700万円を元本保証がある商品の中でなるべく利息の高いものに預け、残り300万円を株式で運用するなど、投資家のみなさまのそれぞれの考えで、バランス運用されてはいかがでしょうか。

その場合、株式で運用する300万円については全額失う可能性もあると思っておくことが肝心です。300万円も失うのは怖いと思われるなら、200万円にしておくなど、ご自身のリスク許容度を考えて運用してみてください。

1000万円をどんな商品でどんな比率にして運用するかは、投資家のみなさま次第です。

 

3.1000万円をどの株式で運用すればいいの?

どの株式をいつ、どれぐらい運用したらうまく利益が出るかというのは、プロの証券トレーダーなどが日々頭を悩ませているところです。専門家でもそうなのですから、これから株式投資デビューしようという個人投資家のみなさまであれば、知識とさらには経験を積むことが必要です。

インターネット上のブログなどに、多くの投資家の方々が具体的な株式の銘柄(会社)や経験談を書いていらっしゃるのを読むのも参考になるでしょう。また証券会社の公式Webサイトには「この株式がよい」という情報はありませんが、株式市場の分析資料が記載されています。それぞれの会社の公式Webサイトにも、決算期ごとにどれぐらいの業績を上げたかの資料が記載され、誰でも簡単に見ることができます。

また、ここまでは株式の売却益を目的とした運用について述べてまいりましたが、株式のもう一つの収益「配当金」を目的に株式運用される方もいらっしゃいます。

株式を購入すると、株主になります。つまりその会社の事業に出資するわけですから、事業収益が出た場合には、株主総会で決められた割合で株主に収益の分配が行われます。これを「配当金」といいます。この配当金はその年の事業収益に比例して変動するものであり、あらかじめ約束された利息のようなものとは違います。以下に、利息と配当金の違いを表にしてみました。

 

趣旨 金額
利息 お金を貸し、返済時に上乗せしてもらうもの 変動するものもある
配当金 事業資金を出資し、収益が分配されるもの 収益によって変動する

 

会社は、分配した配当金の価格を決算ごとに公開しているので、それを見れば次回の配当金の金額はある程度の予測がつきます。元本保証の預金類よりはずっと率のよい配当金を出す会社もたくさんあるので、これはと思う会社の資料を見てみてください。

長期に運用できる資産であれば、株価自体の短期的な上がり下がりをあまり気にせず、配当金を目的にしてもよいかもしれません。

1000万円で株式を運用する際には、配当金にも注目してみてください。

 


 

4.1000万円で株式運用する際の税制を知る

最後に、1000万円で株式運用する際の税制をご紹介します。ぜひ知っておきたいポイントが、以下の3つです。

  • NISA
  • 損益通算
  • 繰越控除

NISAは2014年から始まった新税制で、1預金者1口座に限り100万円までの株式・投資信託への投資が非課税になるというものです。1年間に100万円までで、最大500万円までの投資が非課税でできます。口座開設は2014年から2023年までの10年間となっています。株式・投資信託での資産運用をお考えであれば、ぜひ申し込みされるとよいでしょう。

株式の運用益は、株式以外の投資商品で得た損益も合わせて、損益通算ができます。損益通算とは、例えば株式で100万円の利益が出て、株式以外で50万円の損失が出たとすると、100万円−50万円=50万円ですので、最終的に50万円分が課税対象額となります。

また、同年のうちでの損益通算をしてもまだ損失が残る場合は、繰越控除といって、確定申告で損失を翌年以降の3年間に繰り越すということができます。例えば今年500万円の損失が出たとして、翌年に700万円の利益が出たとしても、700万円−500万円=200万円ですので、最終的に200万円が課税対象額となります。

元手が1000万円ともなると節税額も桁が違ってきますので、税制は上手にご利用ください。

 

まとめ

1000万円で株式運用! 投資・税制基礎知識

  1. 株式運用の利益・損失について知る
  2. 1000万円の一部で株式を運用する
  3. 1000万円をどの株式で運用すればいいの?
  4. 1000万円で株式運用する際の税制を知る

株式投資デビューのお役に立ちましたか? 株式の運用に損失はつきものです。それも、含み損でしたらそれほど怖いものではありません。実際に運用する経験を積むことも重要なので、1000万円のうちの100万円からでも、始めてみてはいかがでしょうか。

株式運用される際には、税金対策もお忘れになりませんように!
以上、『1000万円を株式運用したい! 投資・税制基礎知識』でした。

・日本証券業協会:http://www.jsda.or.jp/manabu/qa/qa_stock20.html
・国税庁:https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1474.htm