100万円でプラチナ運用! 実物資産の税制基礎知識

プラチナ
実物資産とは、形があって実際に利用できる資産のことを言います。不動産も事物資産の一部ですが、それ以外では一般的に実物資産として広く知られているのは金ですね。それに加えて、近年はプラチナ(白金)も投資用の実物資産として定番のアイテムになりつつあります。
プラチナは工業製品に利用されることが多く、またジュエリーにも利用されています。
ここでは、このプラチナを実物資産として運用する方法や、運用する上で知っておきたい税制の基礎知識をご紹介します。

100万円でプラチナ運用! 実物資産の税制基礎知識

 

1.実物資産運用できるプラチナとは?

純金は、実物資産運用する個人投資家の方々の中では、もはやほぼ定番化している状況ですが、プラチナでも実物資産運用できることはあまり知られていません。そもそもプラチナの市場価値というのは、どういったものなのでしょうか。
現在、実物資産運用の対象として商品が販売されているのは、金・銀・プラチナ・パラジウムなどです。パラジウムというのは白金族元素の一つで、色は銀白色です。
プラチナとパラジウムは同じ白金族だけあって、用途も似通っています。ジョンソン・マッセイ社の2008年の統計によると、プラチナの用途は、工業用が全体の約74%、ジュエリー用は約22%です。工業用としては、主に自動車や工場から出る排気ガスを浄化する触媒に使用されています。またパラジウムは、歯科用の金属材料などにも使用されています。
プラチナと同様、変色しないという特性を持つパラジウムは、なんといってもプラチナより安価なことが特徴です。最近の需要を見ると、パラジウムのほうがやや優勢といったところですが、パラジウムが摩耗しやすいのに比べ、プラチナは摩耗しにくいという特性を持つので、プラチナの方が運用価値が大きく投資用の商品として広く普及しつつあります。

 


 

2.プラチナ積立にはこんなメリットが!

一般に、金をはじめ実物資産への投資は、以下のような点でメリットがあります。

  • 株式や債券と異なり、物としての価値があるため、ゼロになることがない
  • 政治や経済といった一国の社会的影響を受けにくい
  • 株式など、連動しない投資商品との組み合わせでリスク分散できる

ただし、生の地金では、金の延べ棒のように購入するには、まとまったキャッシュを持ち合わせていないと投資ができません。
そこで、考案された商品が積立です。
実物資産の積立方式は、毎月定額で少しずつ買い足していく形で、投資する方法です。これならば、少額の資産で試しにやってみたいという初心者でも投資することができます。
2011年の東日本大震災以来、実物資産を運用しようと考える人が増えました。プラチナや純金は、どんな不測の事態にも、それ自体の資産価値が全くなくなってしまうリスクはありません。
また、積立方式であれば、何千円という少額の資金で運用ができるので、スタートしやすい資産投資と言えるでしょう。
また実物資産の価格は株価との連動性が低いので、資産の一部を実物資産で運用することにはリスク分散の効果も期待できます。例えば、100万円の投資予算があるとして、50万円をプラチナ積立にし、残りの50万円を株式で運用すると、万が一、株式市況あるいは所有通過が暴落するようなことがあっても、それらの影響を受けないポーションが50%あるということになるので、極端な資産現象を免れることができます。
また、実物資産積立は毎営業日に少しずつ購入することができるので、購入のタイミングをより細かく分散することによっても、リスクの分散が可能です。
ただし、実物資産の積立には、株式や債券と異なり、配当や利息といったとうりメリットがないという部分は認識が必要です。

 


 

3.プラチナと金との比較

では、プラチナでの投資は、一般的な実物資産である純金への投資とどのように異なるのでしょうか?
2つの違いを最も端的に表現するならば、希少性の違いです。
2016年における世界の純金地上在庫量は160,000トンであるのに対し、プラチナはわずかに5,100トン。また、年間の産出量も、金が4,000トンであるのに対し、プラチナは200トンだけです。
また、使用用途は、上記のようにプラチナは工業用などの経済的に実用性が高い用途に用いられるのに対し、その金は80%が装飾品に利用されます。従って、贅沢品が中心の金に比べると、プラチナの方がより実用的価値が高いということが言えるわけですね。従って、金に比べるとリスクは小さいと判断されがちなのですが、経済的な実用性へのニーズと連動している分、金に比べて純然たる投資としての性質が弱くなります。金が景気の影響を直接受けないのに対して、プラチナは直接受ける性質を持っていると理解しておいたほうが良いでしょう。
2011年頃から起きているプラチナ価格の下落は、この理由によると説明されることもしばしばです。

 

4.100万円でプラチナ積立をする

それでは、100万円でプラチナ積立をする場合を考えてみましょう。プラチナ積立は、少額の資金でできることやリスクを抑えて運用できることから、プラチナ投資初心者の皆さまにも始めやすい商品だと思われます。
2017年4月現在のプラチナ積立の取り扱い機関と年会費・手数料・運用単位の一例を、以下の表に挙げてみました。

 

取り扱い機関 プラチナ積立の年会費・手数料 プラチナ積立の運用単位
楽天証券 ・年会費:無料
・購入手数料:売買代金の2.7%
・月々1,000円以上1,000円単位
三菱マテリアル ・年会費:864円
・購入手数料:10,000円以上 25円 /1,000円 10,000未満 30円 /1,000円
・月々3,000円以上1,000円単位
田中貴金属工業 ・年会費:1,080円
・購入手数料:一律2.5%
・月々3,000円から1,000円単位

 

楽天証券には、月々1000円から積み立てできるという手軽さがありますし、三菱マテリアルには三菱というブランドネームへの信頼性があります。また、一律定率の手数料設定をしている田中貴金属のサービスも魅了的です。
ほかにも細かいところで条件が違いますので、どこの会社でプラチナ積立をするかは、よくご検討されることをおすすめいたします。
プラチナ積立をする会社が決まりましたら、申し込みをしましょう。100万円を全て月々のプラチナ積立にするのが一番ローリスクですが、そのかわりローリターンです。もう少しリターンを期待する場合は、例えば以下のような組み合わせで運用することもできます。
ミドルリスク・ミドルリターンの場合
→プラチナ積立を月々1万2千円(5年で72万円)、残り28万円でプラチナのスポット購入
ハイリスク・ハイリターンの場合
→プラチナ積立を月々5千円(5年で30万円)、残り70万円でプラチナのスポット購入
スポット購入とは、株式や債券の投機的な売買と同様に、短期の売買益を目的にするものです。もちろん、プラチナ積立以外の残り資金を純金のスポット購入に当てたり、積立とスポット購入の比率を変えたりと、組み合わせは自由です。ただ、5年以内の保有と5年超の保有では税金のかかり方も変わってくるので、注意が必要です(5をご参照ください)。
重要なのは、どのくらいのリターンを期待し、どのくらいの損失を被るリスクに耐えられるかということです。
このように、100万円でプラチナ積立する場合にもさまざまなパターンがあります。

 


 

5.知っておきたいプラチナ運用時の税制

プラチナを資産運用するなら、関係する税制についても知っておきましょう。いずれかの方法で所有したプラチナを売った場合の売却益は、原則として譲渡所得になります。売買を事業として行っていなくても、頻繁に売買した場合は営利目的とみなされて、事業所得または雑所得になるケースもあります。譲渡所得と、事業所得または雑所得では、税金のかかり方が違ってくるので、注意しましょう。
プラチナ売却の取引が恒常的に行われているものではなく、その売却益が譲渡所得とみなされた場合は50万円の特別控除がありますが、事業所得や雑所得とみなされると特別控除の恩恵はありません。
また譲渡所得である場合、プラチナの保有期間が5年以内であれば短期保有ということになり、次のような計算式になります。

譲渡価格 −(取得費+譲渡費用)− 特別控除 = 短期譲渡所得

また同じく譲渡所得で、保有期間が5年超であれば長期保有ということになり、次のような計算式になります。

(譲渡価格 −(取得費+譲渡費用)− 特別控除)×1/2 = 長期譲渡所得

つまり、長期保有の場合は課税対象額が半分になるというメリットがあります。
税制から見ると、プラチナはコツコツと長期間運用するのが望ましいということになりますね。

 

6.まとめ

プラチナの運用についてご理解いただけましたでしょうか? プラチナは、結婚指輪などのジュエリー用というイメージが強いですが、実際は大部分が工業用。そのため、自動車関係をはじめとする関連会社の景気が良いときは需要が伸びますし、そうでないときは需要が減って、そのため価格変動するのです。

以上、100万円でプラチナ運用! 実物資産の税制基礎知識でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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  • iFinance:http://www.ifinance.ne.jp/glossary/alternative/alt012.html
  • FUJITOMI:http://www.fujitomi.co.jp/investment/commodity/brand/palladium.html
  • 日経ビジネス:http://business.nikkeibp.co.jp/article/skillup/20120719/234619/?P=3
  • 田中貴金属工業株式会社:http://www.z.tanaka.jp/fee/fee00.html