チンチラの毛皮が最高級とされていることは、言うまでもありません。
至高の肌触りをもつこのチンチラという生き物の魅力について、ご紹介します。
最高級毛皮のチンチラ 実はこんなにカワイイ!
1.チンチラという生き物
最高級の毛皮として有名なチンチラ。とてもきめ細やかでフワフワとした手触りは、多くの人の憧れです。
では、このチンチラとはどういう生き物なのでしょうか?
チンチラは、げっ歯類(ネズミの仲間)で南米チリに生息し、体長は最大で25センチほど。ずんぐりとした体に大きな耳と長い尻尾を持ち、愛嬌のある見た目をしています。
寿命は正しく飼育すれば10年〜15年は生きるとされています。
毛の色は主にグレーが多いのですが、ホワイトやブラックエボニー、ベージュの毛色を持った子もいます。
チンチラの毛並みは大変に美しく、西洋人たちの手によって毛皮のための乱獲が始まります。
18世紀から20世紀初頭にかけてもっとも多く乱獲されたとされ、絶滅寸前にまで個体数が減少しました。
いまでは、ワシントン条約によって保護されています。
現在、毛皮やペットとして流通しているのは国内繁殖したもの、または繁殖された個体を輸入したものになっています。
2.ペットとしての魅力
犬、猫に比べるとメジャーではありませんが、チンチラもペットとして大変に魅力的です。
長所をあげると以下のような点があります。
- よく慣れる
- 寿命が長い
- 大きな声で鳴かない
- 臭わない
よく慣れる
ペットとしてあまり馴染みのない方もいるかと思いますが、チンチラは意外と賢く、好奇心が旺盛です。
しかも、人懐っこさもあり、チンチラを一頭飼いで可愛がってあげれば、とてもよく慣れてくれます。
名前も覚え、本当に信頼されれば抱っこをさせてくれる子も珍しくありません。
寿命が長い
先にも述べましたが、チンチラは正しく飼育すれば10〜15年は生きます。中には20年以上生きる子もたくさんいます。犬よりも長生きかもしれません。
大きな声で鳴かない
チンチラは基本的には鳴きません。鳴くときも「グーグー」と小さな声なので、あまり気にならない程度です。
マンションなどの集合住宅で飼う場合も、まわりを気にする心配はないでしょう。
臭わない
また、チンチラは清潔好きで砂浴びをよくします。そのため体臭はほとんどしません。また、糞の匂いもほとんどありません。糞尿の掃除を毎日行っていれば嫌な臭いを感じることはないので、嗅覚が敏感な方にも向いているペットです。
このように、チンチラはペットとして非常に優れた資質を持っているのです。
3.気をつけてほしい点
チンチラの魅力についてお伝えしてきましたが、ここまで優れたチンチラがなぜペットとしてメジャーにならないのか考えてみましょう。
チンチラと暮らす上では、飼育環境に関わることで気をつけるべきことがいくつかあるのです。
そのポイントとなるのは、以下の点です。
- 気温・湿度
- 毛・ホコリへの配慮
- 非常に活動的
野生のチンチラは標高3000メートルもの高地の岩場に住んでいます。かなり涼しい環境に適応して進化してきた生き物なので、暑さにとても弱いのです。
日本で飼育するには、エアコンのある部屋にケージを設置し、温度が高くなりすぎないように調整する必要があります。
チンチラが過ごしやすい温度は15~22度で、湿度は40%未満が適しています。
夏は25度を上回らないように、冬は15度を下回らないようにエアコンなどで調節してあげましょう。
また、砂浴びが必須な動物なので、ケージ内に砂浴びができる瓶の用意が必要です。瓶の中で砂浴びをしてくれるとはいえ、やはり一般の家庭より埃っぽくなってしまうことは避けられません。また、非常に毛の多い生き物なので、部屋中に毛が散ることも考えられます。
糞尿の掃除はもちろん、飼い主の部屋もきちんと掃除をしなければ不衛生な環境に陥ってしまうので、日々のケアが大切です。
さらに、チンチラは非常に活動的です。
ずんぐりとした見た目とは裏腹に立体活動を得意としていて、1m以上跳ねられるジャンプ力をもつ上、とてもすばしっこいので、慣れていない個体をうっかり放してしまうと捕まえるのは非常に困難です。
また、ケージもそれ相応の大きさが求められます。そのケージを置けるスペースを確保してあげなければ、ストレスになってしまいます。飼う場合には、高さ1m以上のケージを用意するようにしましょう。
4.オススメする動画
ここで、チンチラの魅力がわかりやすく伝わる動画をご紹介します。
『チンチラ バイオレット 男の子」【熱帯倶楽部 吉祥寺店】』
『りんごの小枝を取り合うニコとフローラ』
このように、ユーモラスなルックスに甘えん坊な性格、見ているだけで愉快な気持ちになれる、そんな素敵な動物なのです。
あとがき
ここまでの長文をお読み下さり、ありがとうございます。
チンチラは元々、毛皮としての需要が高く、そのため絶滅しかけたという過去を持っています。
しかし、繁殖家の努力によって、一定の流通が確保されるようになりました。
そして近年、ペットとしての価値も見い出され、チンチラの個性自体が多くの人に愛されるようになりました。
この記事で、毛皮だけではないチンチラの魅力を発見していただけると、とても嬉しく思います。
以上、「最高級毛皮のチンチラ 実はこんなにカワイイ!」でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。